カメです。(@katinapinnti)
昔かあらあるもので最近もっとも耳にするようになった言葉があります。
それは『マスク』です。
今マスクが手に入らない状態であるのにもかかわらず、マスクをしていなければ外へ出ることも躊躇されます。
とはいえ僕はコロナに対して一般的にメディアで流れているような知識しかありません。
ただSNSを覗いているとクライマーは現状登りを自粛している人が多くその分の時間を自宅トレーニングに費やしているように思います。
今でこそマスク=コロナ対策というイメージですが、僕は昔からマスク=トレーニングというイメージも持っているんです。
伊達さんは渋くってかっこいいのですが、よくマスクをして走ると高地トレーニングと同等の効果があると言われていますね。
それは全くの誤解です。
では高地トレーニングから説明していきます。
高地トレーニングとは
高地トレーニングとは結局のところ低酸素の空気を吸うことが肝となります。
高地による低圧、低酸素、低温の環境。
高地トレーニングの仕組みとして高地では酸素濃度が薄いため人間の体は酸素を取り込みにくくなり、血液の酸素濃度が低下します。
環境に適用しようとする体が酸素濃度を確保するために、体内で赤血球やヘモグロビン濃度を増加させます。
これらの適応能力をトレーニングに活かしているのです。
得られる効果
- 赤血球・ヘモグロビンおよび血液量増加により、血液中の酸素を体内に運ぶ能力がより活発になり、持久力(有酸素性運動能力)の向上につながります。
- 骨格筋の毛細血管発達と酸素貯蔵庫であるミオグロビン濃度が増加すること、またミトコンドリアにおける酸化系酸素活性およびミトコンドリア量が増加することで筋肉内の酸素をより有効的に利用できる能力が改善されます。それにより持久力(有酸素性運動能力)の向上につながります。
- 水素イオンの緩衝能力が向上します。また血中乳酸濃度生成(蓄積)が抑制されることにより疲労を延長させる能力が改善され、無酸素性運動能力の向上につながります。
※ミトコンドリアは体を動かすためのエネルギーを作り出す器官。酸欠状態になると俄然活発になる。
高地トレーニングの効果を期待する場合
標高1,300~2,000mでのトレーニングが理想とされています。
実施期間として理想とされているのは、3週間と言われています。
短い期間=10日から2週間でも繰り返し実施することにより効果が期待できるとされています。
トレーニングマスクとは
ここまで読んでもらえると分かりますが、まあ普通に生きていれば高地トレーニングを実際に行うのはハードルが高いのです。
とりあえず期間が最大のネックになりますね。
そこでトレーニングマスクには高地トレーニングと同じような効果が期待できますよ謳っている訳ですが、これが間違っているんです。
高地トレーニングの肝は酸素濃度の低い空気を吸うことであり、マスクによる吸入空気量の減少は別の身体機能へ働きます。
最近は『同等の効果が得られる』という触れ込みは少なくなりましたね。
トレーニングマスクのメリット
前提として高地トレーニングを再現するものではなく、呼吸筋を鍛えるものという解釈が正しいです。
- 呼吸筋の力を強化
- 正しい呼吸法の矯正(大隔膜呼吸法)
- 精神力の向上
①酸素量が制限されるトレーニングマスクはマスクに加わる呼吸抵抗による呼吸筋の力の向上が期待できます。
マスクを装着していない時、マスク着用時に向上した呼吸筋の力で酸素を体内により多く取り組みスタミナ、出力の向上が期待できます。
②生きていくにはなくてはならない呼吸、誰もが毎日習慣として呼吸をしていますが絶えず呼吸を気にしている人はいませんよね。
そのため多くの人たちはまだ間違った呼吸の仕方をしています。
トレーニングマスクを着用することによりすべての呼吸が意識的になり、呼吸が鍛えられるのです。
➂実際得られる酸素は普段より少なくなるので、同じトレーニングをしていても苦しく負荷が高くなります。
自分を追い込むことにより心も鍛える事ができるのです。
トレーニングマスク/まとめ

トレーニングマスクを利用する事への反論の大部分は高地トレーニングとしての効果は期待できないというものです。
ですが高地トレーニングを再現するのではなく、呼吸筋を鍛える用途で使用するのなら僕はありだと思います。
実際負荷も上がりますし、実は呼吸筋ってなかなか鍛えにくい箇所でトレーニングマスクは呼吸筋トレーニングに適したデバイスなのです。
そして個人的見解としては通常時とトレーニングマスク着用時ではやはりトレーニングマスク着用時の方が低酸素状態になるのではないかと思っています。
マスクの中に溜まった自身の呼吸を再吸引するという事はそれだけ酸素の割合が通常時よりも低くなっていると思うからです。
ただ外で使うには攻めたデザインだよな~。では
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