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レミニセンス現象は停滞期の打破に効果的かもしれない

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カチピンです。

今日できなかった課題やパートが後日苦も無くできるようになり

「なんであの時はこんなに苦労したのに今回はすんなりできたのだろうか?前は疲れていたのかな?」

こういった経験はボルダリングをしていれば誰にでも覚えがあるのではないでしょうか?

リポDクライマー
リポDクライマー
疲れている時とフレッシュの時ではパフォーマンスが変わりますからね。
カメX
カメX
その可能性もあるのですが、もしかしたらそれはレミニセンス現象かもしれないね。

ではレミニセンス現象とはなんなのか?を解説していきます。

レミニセンス現象とは

レミニセンス現象とは主に学習効果として聞くことがことが多いのですが、「記憶直後」より「記憶から一定時間経過後」の方がよく記憶を想起できる現象のこと。

一定時間の経過により

〇集中力の低下

〇飽き

等といった記憶の定着を邪魔する要素をレミニセンスは排除してくれます。

一定時間置くことにより私たちは記憶を整理しているのです。

このレミセンス現象には、記憶という言葉から連想される暗記学習のみならず運動記憶や視聴覚などの感覚についても起こると言われています。

つまり運動や音楽、その他のありとあらゆるトレーニングでもレミセンス現象は起こりうるのです。

一生懸命練習を続けてもうまくいかないのに、数日間練習から離れると、なぜかできるようになっていることがありますよね。

ボルダリングでは体がフレッシュだからできたと思いがちですがそれはレミニセンス効果かもしれません。

そしてレミニセンス現象には「バラード=ウィリアムス現象」「ワード=ホブランド現象」の2種類が存在します。

カメX
カメX
説明していきましょう。

バラード=ウィリアムス現象

意味を持った内容の記憶について起こる現象です。

小説や論文、詩などの意味を持った内容のものは覚えた直後よりも数日経った方が記憶として思い出しやすいという効果を意味しています。

ワード=ホブランド現象

特に意味の持たない単語であったり内容であったりする場合、覚えてから数分~数時間後に記憶が思い出しやすいことを示しています。

運動学習に効果があるのはこちらになります。

こうなるとマシンガントライはあまりよくないという事が分かりますね。

ムーブが固まったらしっかりレストをとり本気トライするのがお勧めです。

見つめる鍋は煮えない(A watched pot never boils.)

『見つめる鍋は煮えない』この言葉は外山滋比古(とやましげひこ)さんの【思考の整理学】でも紹介されているヨーロッパの諺です。

早く煮えないかなと絶えず鍋の蓋をとっていては、いつまで経っても煮えない。

いったん忘れて別のことをしているといつの間にか煮えている。

よくできた諺ですね。

私たちはどうしても何かに対して執着し、自分自身を苦しめてしまいがちです。

これはボルダリングにも当てはまる気がしてならないのです。

ジムでも外岩でも課題に執着してしまいがちになってしまうことが多々あると思います。

同じ課題をやり続けていると、脳が無意識に疲弊し注意が散漫になる。結果パフォーマンスの低下を招くのです。

体もそうです。

同じ部位の筋肉ばかりを酷使すると、疲労が1点に集中しやすくなり怪我のリスクが高まります。

レストが重要だという事は頭では分かっていても、登り続けていないと弱くなるのではないのか?毎日登っている方が勤勉なクライマーなのでは?という考えの方は一定数割合でいるように思えます。
ボルダリングが強くなりたいから、四六時中ボルダリングのことを考える。

一見褒められがちですが、それは脳が情報を整理するための時間を全くとっていないことになります。

休養(レスト)がなければレミニセンス現象はおこらないのです。

レミニセンス現象を意図的に上手く活用するためにもレストを疎かにしてはいけません。

だからこそ、心の引き出しの1番出しやすいところにこの言葉をしまっておくのもいいのではないでしょうか?

カメの経験談

実際僕自身の経験ですが一時期毎日とはいかなくとも、週4~5日ペースでジムに通っていた時期がありました。

自分の中で長期的に停滞しているという自覚があり、それを打破するには登り込むしかないという思考に至ったための行動ですが、結論から言えばあまり伸びませんでした。

逆にこんなに頑張っているのになんで登れないのかとイライラを募らせる結果になりました。

そして去年の年始にはブログを始めるきっかけにもなった謎の体調不良で、3カ月くらいまともに登る事ができなかったのですが、復帰後は停滞期を打破し自分の中では体調を崩す少し前より登りが急激に良くなったように思います。

今思えば長期的なレミニセンス現象がおこった可能性があるなと感じています。

そう思うと怪我による長期レストはクライマーなら皆避けて通りたい道ですが、そこまで悲観する事でもないように感じます。

肉体的な衰えは意外とすぐ元に戻り、技術的にはレミニセンス現象により向上している可能性があるんですから。

マイナスばかりではないという事です。

まとめ

古い曲ですが井上陽水の【夢の中へ】で『探すのをやめた時、見つかることもよくある話で』というフレーズがありますがレミニセンス現象も簡単に言えばそういうことなんでしょう。

情報はインプットばかりだといけないのですね。

食事も沢山胃の中に突っ込めばいいという事ではなく消化の時間も大切です。

消化を待たず食べ続ければ気持ち悪くなってしまいますね。

情報も同じで整理する時間が必要なのです。

がむしゃらにやるのも悪くないのですが、休むのもトレーニングという事ですね。

では。

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管理人カチピン
管理人カチピンです。 趣味のクライミング(ボルダリングメイン)&食べ歩き。 その他日常や興味のあることをグダグダ書いていきたいと思います。 一応クライミングと食がコンセプトですがその2つは両立するのでしょうか? どうぞよろしくお願い致します。
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